サーブでコンチネンタルグリップに悩む方も多いと思いますが、なぜコンチネンタルグリップは必要なのでしょうか?そして、グリップは握り方だけではなく、実はその強さ・力加減が大切になってきます。サーブで色々な球種を打ったり、力強いボールを打つためには正しいグリップの理解と、グリップの握り方、強さについて解説します。
コンチネンタルグリップがサーブに必要な理由
なぜコンチネンタルグリップが必要なのか?
サーブがなかなか上達しない、あるいは速いサーブが打てるようにならない、という方は、一度グリップを確認してみましょう。始めた当初に持っていた、フォアハンドに近い厚いグリップで打っている方や、コンチネンタルグリップにトライしているけれどなかなか変えられない方もいるかもしれません!
厚いグリップからコンチネンタルグリップに変えようとすると、これまでと異なってくるので、なかなかすぐにはうまくいかない方もいると思います。
そもそもなぜコンチネンタルグリップが必要か、ということをきちんと理解していきましょう!スクールなどでも当たり前のように教えてくれますが、その重要性や必要性をお伝えします。
ここでは、コンチネンタルグリップが必要な理由と、一般的にはあまり伝えられていないグリップの握り方の感覚や持ち方の感覚をお伝えしていきます。
まずは知識で理解し、実際にできるようにトライしていきましょう!
最も良い身体の動かし方をするためのグリップ
サーブを打っていて、とりあえず今は入っているから厚めのグリップのままでいいと思うかもしれません。
でも、今のサーブからさらにステップアップして、振り抜いたサーブを打つことが出来たら、回転のかかったサーブや鋭いサーブを打っていくことができます。
そのような振り抜いたサーブを打てるようになるためにコンチネンタルグリップが必要な理由を解説します。
サーブの動作は、身体の軸をまわす動作で力を生み出します。そして、身体が回る力を腕からラケット、そしてボールに伝えていきます。この時に腕は、力を入れず、ムチのような感覚で振り抜かれていくことで、身体が回る力が邪魔をされずに、ラケットからボールに伝わっていきます。
腕をムチのように使っていく時に、このムチの動きをボールに当たる場所、インパクトで最も力が発揮されるようにすることで、鋭いスイングになり、威力のあるサーブになっていきます。
鋭いスイングをするために必要なコンチネンタルグリップ
このムチのような動きをする腕からの力をインパクトで最大化するために、手首の力が抜けた状態でラケットヘッドが回る動きが必要になります。
たとえば、みなさんは手を洗い、そして拭くものが無かったとした時に、手を振って水滴を払う動作をしませんか?その時に、腕は振っていくけれども、手首に力は入れず、手先が最も加速されるように腕を振りますよね。
このような動きを、サーブのときでも生み出します。そして、この時に、フォアハンドに近い厚いグリップだと、うまく手首が回らなくなってしまいます。一方でコンチネンタルグリップで持っていると、きちんとリストが回り、ラケットヘッドが最も加速する状態が作れるのです。
この手首が回っていく動きを『プロネーション』と言います。このプロネーションの動きとコンチネンタルグリップはセットになってきます。プロネーションの動きがきちんとできるようになると、コンチネンタルグリップでないとうまく打てません。
持ち方だけでなく、握り方と持ち方の感覚も大事
どのような力加減で握っていますか?
コンチネンタルグリップの持ち方はスクールなどでも教えてくれますが、実は、持ち方と同じくらい大事なのが、この握り方の感覚です。たとえば先程の手についた水滴を払う動作をしようとしたときに、拳をギュッと握ったままこの動作をしようとしても、スムーズに手先が加速しませんよね?
このように同じ持ち方をしていても、握り方の感覚が異なると、まったく動作の質が変わってきてしまいます。
このグリップの握り方でポイントとなるのは、小指薬指で握るような感覚でグリップを持ちましょう。中指人差し指は離すわけではなく、そっと添えるようなかたちで持つようにしましょう。
このように握ることで、手首とラケットが蝶番のような動きをしやすくなり、ラケットヘッドの加速が最も生まれやすくなります。
どこの力でラケットを持つかでスイングが変わる
グリップの握り方の感覚と一緒に意識したいのが、ラケットの持ち方の感覚です。
同じように思われる方もいると思いますが、ここでいうラケットの持ち方とは、『ラケットをどこの力で支えるように持つか』という感覚です。
ある方はラケットを持つ時に、手首の力を中心に持つかもしれません。また、ある方は肩に近い部分で持つかもしれません。
このように、ラケットをどこの力で持つのか、という感覚で、サーブのスイングの質が大きく変わっていきます。
たとえば、腕でラケットを持つ時には、手でギュッと持って手先の力でラケットを持つこともできますが、一方で、ラケットの握りはふんわりと持ち、腕全体で支えるような感覚で持つこともできます。
サーブのスイングをしていくときには、腕の力は抜いた状態で身体の回る力が伝わるようにしたいので、ラケットは手首や肘で支えるのではなく、腕全体で支えるような感覚で持てると、良いスイングが生まれやすくなっていきます。
まとめ
ここまでコンチネンタルグリップが必要な理由、そしてグリップの握り方の感覚、ラケットの持ち方の感覚についてお伝えしました!
サーブの動作で、ラケットをスイングしていく時に、ラケットの軌道も大事ですが、その軌道を生むために、どこの力をどう使うのか、というポイントがとても大切です。
コンチネンタルグリップで持ってトライし、握り方の感覚とラケットの持ち方の感覚に注意して取り組んでみましょう。握り方の感覚や持ち方の感覚は、ラケットさえあればどこでも意識することができます。ぜひやってみてください!