メンタルが変わらない理由と、メンタル強化の秘訣

あなたのメンタルが思うように改善しないのは、もしかしたら表面的なアプローチにとどまっているからかもしれません。今回はメンタルトレーニングの本質を考え、なぜあなたのメンタルが改善しないのか、そしてあなたのメンタルが変化するための道のりについて一緒に探っていきたいと思います。

メンタルトレーニングの本質

まず、メンタルトレーニングの本質、答えを最初にお伝えします。

それは「今、自分にできることは何か」に集中し続けること、に尽きます。
メンタルを改善する方法として、様々な方法が取り上げられていますが、すべてこの「今、自分にできることは何か」に意識を向けるためのものと言うことができます。

テニスノートを書く
テニスノートを書くこと、はつまり自分を客観視することの訓練となります。不安や恐れ、焦りといった感情にメンタルが左右されるときは、感情の渦の中に飲み込まれ、自分を客観視することができていません。そして、こうした感情はすでに過ぎ去った過去や、まだ起きていない未来によって引き起こされているので、今自分がやるべきことにメンタルが集中できていない

ルーティンを作る
仏教では、「身口意」と言って、心(意)は直接コントロールできないけれども、行動(身)と言葉(口)をコントロールすることで、心もコントロールしていけるようになる、という教えがあります。ルーティンを作ることは、この行動を強制的にコントロールしようとするものです。心がコントロールできない状況でも、行動をコントロールしていくことで、心を「今、自分にできることは何か」を考える方向にコントロールしようとするものです。

ボールに集中する
試合中、メンタルを観察すると、恐ろしく色々なことを考えているものです。『この相手だったら勝てるだろう』『この相手には無理だろう』『自分が勝たないといけない』といった未来を計算したり、計算した未来と現実が異なってくればそれに一喜一憂して振り回されてしまいます。しかし「ボールに集中する」と視線と意識をコントロールしようとすることで、『今、自分にできることはなにか」とメンタルをコントロールすることができます。

しかし、このように「答え」と「取り組み方」がわかったとしても、実際の試合になると、そんなに簡単に変化は訪れません。実際に取り組んでみても、どうしても緊張してしまったり、うまくメンタルがコントロールできなくなってしまう、「今に集中しよう」と思っても結果が気になってしまったり、思い通りにいかなかった過去がどうしても頭から離れない、という経験もあるのではないでしょうか。

それでは、どのようにしたら本質的にメンタルを強くしていくことができるのでしょうか。どうしたらあなたが信じれるあなたになれるのでしょうか。

行動や感情の根っこに取り組む

こうして答えとやり方がわかったとしても、試合中になかなか自分の心をコントロールできないのは、なぜでしょうか。

確かにメンタルの乱れは、テニスというシーンで起きている出来事ではありますが、それはこれまで培われてきた物事の考え方や捉え方によって起こされているものです。これまで生まれてから、様々な出来事を通して、人は自分の身体の中にプログラムを育んできます。そのプログラムが発動して感情が引き起こされ、メンタルの乱れにつながっているのです。

そう考えると、少し何かの方法を試したからと言って、すぐにメンタルが強くなるわけではないことはご理解いただけると思います。

ですので、行動や感情、メンタルに取り組むためには、その根っこにある、「物事の捉え方」を確認し、表面にあらわれている行動やメンタルだけに取り組むのではなく、根っこも含めて取り組むことで変化を生み出すことができます。

例えば試合前に緊張するとき、『この相手だったら勝てるだろう』『この相手には無理だろう』『自分が勝たないといけない』といったことが頭をよぎることがあると思います。
こうしたとき、頭の中では、「結果」を計算して期待を抱き、傷つかないように言い訳を考え、計算した結果と実際に出た結果を照らし合わせることで、一喜一憂してメンタルが乱れます。

表面に現れるメンタルや行動だけを変えようとするのではなく、例えばこのような根っこにある「計算をしてしまうプログラム」も含めて取り組むことで、変化を生み出すことができます。

プログラムはどのように作られてきたか

テニスに取り組まれている方でしたら、初心者の頃はラケットにボールが当たらなかったけれども、練習をして少しずつボールが当たり、そしてラリーが続き、という体験をされてきたと思います。
最初は、難しかったボールとの距離感も、今では意識しなくてもある程度距離を取ることができるようになってきていると思います。

このように、今までできていなかったことを意識的に取り組んでできるようになり、そして無意識にできるようになっていくプロセスを「可塑性」と言います。何度も何度も変化を促された時に、それに対応していき、そしてその変化に対応した後は元に戻らない性質のことを指します。
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動きをこのような可塑性を通して育んできたように、自分の中にある無意識に発動してしまう「物事の捉え方」のプログラムも、このような可塑性を通して育まれてきたものです。逆に言うと、この可塑性を通して、新しいプログラムを育むことで、メンタルが強い自分を培っていくことができます。

変化を生み出すための取り組み方

それでは、このようなプログラムはどのようにしたら、新しいプログラムを育んでいくことができるのでしょうか。

観察

最初に取り組むべきことは、自分のメンタルが乱れるときにはどのようなプログラムが発動しているのか、そのプログラムの仕組みを観察していきましょう。
もちろん一番ベストは、そのプログラムが作動したことをすぐに観察できることがベストですが、まずは観察の習慣を作り、観察を行う訓練を積んでいきましょう。

例えばメンタルが乱れた時に、その状況を振り返り、何がきっかけで乱れたのか、その時どのような思考が頭の中にあったのか、書き出してみましょう。最初は思いついたままに言葉にして、書き出してみると良いと思います。

助言

また、自分の中で無意識に作動しているプログラムを解き明かすことが自分一人の力だけでは難しい場合もあります。自分の中であまりに当たり前のことであって、疑問視されないからです。
そうした場合には、他者の手助けを借り、助言を受けたり、新しい視点を提供してもらうようにすると良いでしょう。自分には思いつかなかった価値観や、物事の捉え方を提供してもらうことで、自分のプログラムを解明する近道になります。

取り組み

自分を観察する訓練を積み、自分のプログラムが明確になってきたら、新しいプログラムを育む準備が整います。
メンタルが乱れそうな時を予め予想して対策を立てたり、あるいはメンタルが乱れたときにその状況を観察し、新しいプログラムを意識することで、適切な物事の捉え方を獲得していくことができます。こうなってくると、例えばこれまで抱えてきた「不安」「焦り」といった感情はなくなりはしませんが、そういった感情による乱れが小さくなり、自分のやるべきことに意識を向け続けることが可能になります。

まとめ

メンタルトレーニングに取り組んでいるものの、期待した効果がなかなか得られないと感じていませんか?その理由は、心の根底にある「物事の捉え方」を見直していないからかもしれません。実際に変化を生み出すためには、まず自分の感情や行動の背景にあるプログラムを観察し、理解することが重要です。新たな視点を取り入れ、根っこから変える努力をすることで、メンタルを変化させていきましょう。

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【セッション担当者】

<経歴>
2001年 慶應義塾大学環境情報学部を卒業
2001年 慶應義塾大学政策メディア研究科入学
2003年 慶應義塾大学政策メディア研究科 修了
2003年 株式会社電通パブリックリレーションズ入社
2005年 同社を退職し、株式会社スポーツネットワークアンドクリエイションズを共同設立し、取締役に就任
2014年 同社を退社、合同会社wakkaを設立し、同社代表に就任

<プロフィール>
自身がなかなか競技で成果を出せなかった体験を通して、運動パフォーマンスの改善と言う観点で、バイオメカニクスや体の仕組みに関する学びを行う。動きの改善に取り組む中で、動きに司令を出している脳に関する知見に関心を持ち探求する。一方で、動きの改善に取り組む中で、メンタルとのつながりを再確認し、心理学・仏教・東洋思想を通して、心と体の両面からパフォーマンスを改善し、スポーツ選手のメンタルトレーニングを指導している。

日本NLP協会認定 プラクティショナー

金峯山寺 蓮華奉献入峯 完遂

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