シングルスで勝つために、色々なアドバイスをあおいだり、動画やサイトなどで情報を集めて、学んでいる方も多いと思います。けれども、なかなか勝てないという方は、どのアドバイスを取り入れ、どのような練習をして、それがどのように試合につながるのか、少し全体的に見る視点で組み立てる必要があるかもしれません。今回は、シングルスで勝てるようになるために、自分の課題や改善点をどのように組み立てたり、取捨選択して考えていけばよいのか、その方法を4つのステップで解説します。
シングルスで勝つために必要な考え方とは?
勝ち方を学ぼうとしたときに、大事なポイントは、断片的に練習をしたり、情報を集めても、結果にはなかなか結びつきません。
たとえば、『もっとミスを減らしたら』『武器を使おうよ』『相手の弱点を狙うべき』
と、戦略的なことをアドバイスされたり、
『やっぱりメンタルが大事だよ。途中であきらめないように粘り強く』
と、メンタル面をアドバイスされたり、
『ここが弱点だからここを練習したら』
と、課題となる技術的な部分をアドバイスされたり、
そんなご経験はありませんか?
ですが、こうして断片的に捉えていては、なかなか勝ち方には結びつきません。
全体を組み立てて考える
シングルスでの勝ち方で大切なことは、全体をトータルで組み立てて考えていくことです。
一つ一つの技術的な練習が、きちんと試合に結びついたものとなり、試合で戦う武器となったり、あるいは弱点を補うものとなっていて、また、あなたの性格や個性を踏まえた戦い方で試合を戦うことが、あなたの能力を発揮するための近道です。
これらが整理できると、試合でどういうプレースタイル・メンタルで取り組むべきかがわかり、そのための課題が何かが整理できている。課題を改善するための練習や練習方法・取組み方がわかり、練習でできたパターンを試合で試せてる。
それでは、どのようにそれらを考えていけば、組み立てられるのか、4つのステップで整理してみましょう。
勝ち方を学ぶための4ステップ
1.どういうプレースタイルで戦うのか
まず、あなたがシングルスでどのようなスタイルで戦うのかを考えてみましょう。たとえば強気で攻める選手もいれば、しっかり守ることで勝ち抜いていく選手もいます。
できれば攻めてかっこよく勝ちたいところですが、もしかするとあなたが勝つためには別の方法が良いかもしれません。
この部分が、いわゆる『戦略』的な部分になります。
戦略は、シングルスにおけるポイントの取り方の原則を理解し、あなた自身を深く理解することで、定まってきます。それを見極めるために、ポイントとなるのが、『強みと弱み』『場所と時間の考え方』『プレースタイルの軸となるショット』です。
これらのポイントを深く理解すると、あなたの実力を十分に発揮するために、どのようなプレースタイルで戦えばよいのかが見えてきます。
2.どういう心のくせがあるのか
プレースタイルと同時に考えたいのが、あなたにどういう心のくせがあるか、いわゆるメンタル的な部分です。
多くの方が、『メンタル』と言われると、試合でどう力を発揮するか、という場当たり的なものをイメージされますが、実はあなたの心のくせは、普段の練習等でも顔を出しています。
そのような心のくせに気づき、そのくせを深く理解し、向き合っていくことで、試合中でも強いメンタルであなたのプレーをやり抜く実力が身につきます。
試合や練習を振り返って、たとえば
「もう少しでポイントを取れそうだ、となると焦って厳しいところを狙ってしまう」
「大切なポイントで慎重になりすぎてしまう」
といった、特定のシーンで顔を出すあなたの心のクセを整理してみましょう。
3.課題の整理
プレースタイル、メンタルが整理できてくると、あなたが実力を鍛え、勝ち方を身につけるための課題が整理できてきます。次にポイントになるのが、課題の整理です。
課題に取り組むときには、すべての課題に十分な時間をさくことができれば良いのですが、なかなかそうはいきません。そのための大事なプロセスが、課題の整理です。
出てきた課題を、一歩下がって見てみた時に、何が最も優先順位が高いのか、どの課題から取り組むと最も成果が出やすいのか、また改善しやすい課題は何なのか、といったことを整理してみましょう。
4.意味のある練習で改善
次のステップでは、整理できた課題を練習で改善していきます。
この時にポイントになるのが、課題に対してきちんと練習するテーマを決めて取り組み、課題の改善につながっているかを確認しながら取り組むことです。
よく起こりがちなのは、練習の内容やテーマと、課題とがつながっていないケース、そして、課題に取り組んでいるけれどもなかなか改善につながっていないケースです。
ここで大事になるのが、課題と練習での改善をしっかりとつなげることがポイントになります。それがつながり、もしうまく改善されていかない時は、そのアプローチを変える、といった試行錯誤を経ていくことで、しっかりと試合までの組み立てができ、あなたの実力が鍛えられていきます。
まとめ
さて、ここまでで、シングルスでの勝ち方で必要となる、本当に実力を鍛えるための方法を解説してきました。
皆さんはこのような視点で取り組みができているでしょうか?
このように試合から練習までをしっかりと組み立てることで、あなたの本当の実力が身につき、『力のついた自分』を信じることで、本当の自信も身についていきます。